足と靴の「神秘」の虜になっている件

気がつけば靴を初めて作った時から10年が過ぎているのではなかろうか。
たまたま家の近所に靴を作れる教室があったのがきっかけだったけれど、それからこの道に進むことになったのは、思い返してみれば、靴は買うもの、足は靴に合わせるもの、という神話から自由になったのが、殊の外、楽しかったからに違いない。

靴とは関係ない本(のつもりだった)を読んでいたら「靴を履く人にとって自然な歩行は物理的に不可能である」(ウィリアム・ロッシ博士※)という記事があるらしいことを知り、ただごとではないけどやっぱりそうだよね?と気になって、ネットで探してみたら、その文献も含めていろいろ見つけることができました。

その中で、「足と履物についての17の神話」というのがたいへん響いて…全文翻訳して載せたいくらい。
17 Common Foot and Footwear Myths, by William A. Rossi. Footwear News (August 9, 1999).

博士は、履物産業は自ら作り出した17の神話(靴は足をサポートする必要があるとか、硬い地面が故障を引き起こすとか、ジャストフィットが最適とか、尖ったつま先の靴が不具合を引き起こすとかとか・・・)を、消費者に信じこませているうちに、自らもその神話を事実としてしまっていると言います。

How long will it continue? Forever. After all, who would kill the goose who lays the golden eggs?

それはいつまで続くでしょうか?永遠です。結局のところ、誰が黄金の卵を産むガチョウを殺すでしょうか。

So what better way of doing this than keeping the myths alive, so that we believe the myths as facts as much as we’ve trained consumers to do.

私たちが消費者に教え込んだのと同様、私たち自身も本当のこととして神話を信じ込んでいますが、これらの神話を生かし続けずにすむ良い方法はないでしょうか。

翻訳あってるかな?我が身を振り返り、どうやら10年前とは違う神話にとらわれているようなので、いたく反省することとなりました。願わくは、ありとあらゆる神話から自由になりたいものです。

※ウィリアム・A・ロッシ、「プロフェッショナルシューフィッティング―靴合わせのプロ」「エロチックな足―足と靴の文化誌」なんかを書いている人でした。